読んだ経緯
前職の社長が教えてくれた。
当時、2,800円ほどの本を買うことに躊躇が大きかったが、お薦めされたその日、仕事が終わって近くの本屋まで買いに行った。
本屋を買って、近くのドトールか、タリーズでコーヒーを飲んだのも思い出として残っている。
同僚との大事なコロナ前の時間だったと思う。
感想
とにかく、原則を知っておくことはそのまま生きている間に使えるので複利のようなものが大きい。
この本に書かれていることはかなり人の決定に関するメカニズムの原則に近しい、触れているもののように思う。
多くのおすすめ本にも選出されているので、それだけのことはあると思う。
まさに類似性に当てはまるが、この本が好きなのでこの本をお薦めしている人がいるとそれだで好意を抱いてしまいそうである。
洋書ならではの構成
エピソード、実際の実験について、出典や論文、まとめがあるというのは洋書スタイルだなと思う。
ところどころの話にそういった洋書ならでは、な要素がある。
内容
ざっくりとだけまとめておく。
(これから読み返すたびにアップデートをしたい)
カチッ・サー
カセットテープのような条件反射をするようになっている。
これは全てのことを考慮して判断を下すと時間が足りないし、そういった進化が必要だった。
こういった時にはこう判断をした方が利益が多いパターンは自動で判断をしてしまっている恐れがある。
固定的動作パターンと呼ばれる。
知覚のコントラスト
2つの話を順番にするときに、話の差異が大きいと実際以上に強く感じてしまう。
最初に魅力的な人と出会って、次のそうではない人をみると、余計にショボく見えてしまう。
返報性
何かを施されたら、返さないといけないと感じる原理。
譲歩に対しても適用される。
「じゃあ10$安くするよ」
と言われたら、こちらも譲歩して買わないといけないように感じてしまう。
一貫性
人間は一貫性を保とうとする。
ある決定をしたり、立場をとったり、行動をすると
自分の内側や外側からもそのことに対し一貫性をもとうという圧力がかかる。
行動にはより強い圧力が期待される。
何かに書かせたりすると強力である。
人には書かれている意見は本心を反映をしているとみなしてしまう傾向もある。
承諾を得るなら、最初の小さなコミットメントが非常に重要。
一貫性の要素
- 自分の言葉
- 信念
- 考え方
- 行為
社会的証明
特定の状況下において、とある行動する人が多いほどにそれが正しいと判断する原理。
助けてほしい時は、具体的に一人に対して言う。
10人いたら、1人に対して「赤い帽子をかぶっている人、近くにきて、救急車を呼んでください」みたいに。
不確かな状況こそ、人は周りを見て類似した人の行動が良いと判断をしてしまう。
好意
友人の名前がいなくても口に出すだけで効果がある。
ハロー効果、ある人が望ましい特徴をもっていると、その人に対する見方が大きく影響を受けること。
名前が類似しているだけでも効果がある。
類似をしているだけで、好意が増す。
P286の鏡の自分の顔の話は面白い。
ランチョン・テクニック「食事中に関わった人、モノは好きになりやすい」
自分のチームなどには自分を結びつけて、代理のように感じる。=>スポーツチームの応援
権威
人は権威者(例えば専門家)からの命令はとにかく従おうとする
したての良いスーツは権威者を示す。
肩書き、服装、自動車が例。
希少性
少なくなりつつあるものは価値があがる。
手に入りにくくなると、その機会自体が貴重なものにみえてくる。(価値ではなく機会)
情報を制限すると、その情報を信じ込みやすくなる
心理的リアクタンス
自由を失いたくないという心理。
少しだけ自由を与えられてから、取り除こうとするとすごく反発する。
しょうもないクーポンでもはずそうとすると怒ったりする。使ってもいないのに。